2013/08/07

家-Ⅶ-40=56

B(女) 私たちは知ってしまった。この体の構造も、短い寿命も、その時その場の適応による進化の、偶然による産物であることを。

A(男) ヒトは知ってしまった。死の恐怖を、病の苦しみを、そして何より生きることの虚しさを。

B(女) ヒトはこれらを宥めるべく、文化を生みだした。

A(男) ヒトは、神から完全な体と魂とシナリオを与えられたのです。

B(女) 死後には永遠を約束された世界があり、苦痛は魂を浄化させ、生きることは何よりすばらしい旅の始まりなのです。

A(男) あらゆる手段をもって、このイカサマ師は我々を説得し、満たしていく……禁断の果実が僕たちに芽吹かせたもの。それが文化。

B(女) そうやって、私たちは遊んでいる。冷静に自己を見つめながら……熱狂に自己を忘れながら……。文化とは遊びよ。私たちはここで一つの文化を生み出そうとしているの。遊びのない文化は、ただの抜け殻だわ。

A(男) 遊びが文化をつくるなら、僕たちは空虚をごまかし満たすために、遊びつづけるしかないのか?

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